未来を切り拓くのは、いつも歯医者

2025年7月
  • 歯の神経を抜かないために今日からできること

    医療

    歯の神経を抜く治療は、歯を抜歯から救うための最後の手段ですが、歯にとっては大きなダメージとなり、その後の寿命を縮める一因となります。最も理想的なのは、そもそも神経を抜くような事態に陥らないことです。それは、決して難しいことではありません。日々の少しの心がけと、正しい習慣を身につけることで、神経を抜くリスクは大幅に減らすことができます。そのために今日からできる、最も重要で基本的なことは「早期発見・早期治療」です。虫歯は、痛みが出てからでは手遅れな場合が少なくありません。神経に達する前の、エナメル質や象牙質の段階で発見し、治療できれば、削る量も少なく済み、神経を抜かずに治療を終えることができます。そのためには、自覚症状がなくても、定期的に歯科検診を受ける習慣が不可欠です。半年に一度、あるいは一年に一度でも構いません。プロの目でチェックしてもらい、自分では見つけられない初期の虫歯を発見してもらうことが、神経を守るための最大の防御策となります。もちろん、日々のセルフケアも極めて重要です。毎日の歯磨きで、歯垢を徹底的に除去することが、虫歯予防の基本中の基本です。特に、歯ブラシだけでは汚れが落としきれない、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目を、デンタルフロスや歯間ブラシを使って清掃する習慣をつけましょう。また、フッ素入りの歯磨き粉や洗口液を日常的に使用することも、歯質を強化し、虫歯菌が出す酸への抵抗力を高めるのに非常に効果的です。食生活の見直しも、神経を守るためには欠かせません。甘いものを食べたり飲んだりする回数が多いと、口の中が酸性の状態になる時間が長くなり、虫歯のリスクが高まります。おやつは時間を決めて摂る、食後は歯を磨くか、せめてうがいをするなど、「だらだら食い」を避けるだけでも、口内環境は大きく改善されます。自分の歯の神経を守れるのは、他の誰でもない、あなた自身です。日々の丁寧なケアと、専門家による定期的なチェック。この二つの車輪を回し続けることが、生涯にわたって自分の歯で美味しく食事をし、健康な生活を送るための、最も確実な道なのです。