歯に口紅が付いてしまう「歯紅」の悩みは、口紅の塗り方だけでなく、そもそもどんな種類の口紅を選ぶかによっても大きく左右されます。最近の口紅は機能性が非常に高く、自分の唇のタイプやライフスタイルに合わせて選ぶことで、歯紅のリスクをぐっと減らすことが可能です。美しい口元をキープしたいなら、口紅選びの段階から意識を変えてみましょう。まず、歯紅になりにくい口紅の代表格として挙げられるのが「ティントリップ」です。ティントは「染める」という意味で、唇の角質層を直接染色することで色を定着させます。表面に色の層が乗っているわけではないため、色移りしにくく、食事をしても色が落ちにくいのが最大の特徴です。カップやストローはもちろん、歯にも色が付きにくいので、歯紅に悩む人にとっては最も心強い味方と言えるでしょう。ただし、乾燥しやすい製品も多いため、塗る前の保湿ケアは必須です。次に注目したいのが「マットリップ」です。マットタイプの口紅は、油分が少なく、唇への密着度が高いのが特徴です。塗った後に唇の表面がサラリと仕上がるため、ツヤ系の口紅に比べて歯に付着しにくい傾向があります。特に、乾くと完全にフィットするリキッドタイプのマットルージュは、非常に落ちにくく、歯紅対策として高い効果を発揮します。ただし、こちらも乾燥しやすく、唇の縦ジワが目立ちやすいという側面もあるため、唇の状態が良い時に使うのがお勧めです。逆に、歯紅になりやすい傾向があるのは、ツヤ感や潤いを重視した「クリーミーなスティックルージュ」や「リップグロス」です。これらの製品は油分が多く、テクスチャーが柔らかいため、どうしても唇から動きやすく、歯に付着しやすくなります。もし、これらのツヤ系リップを使いたい場合は、塗った後にしっかりとティッシュオフする、上からリップコートを重ねるといった工夫が必要です。自分のなりたい唇のイメージと、歯紅へのなりにくさ。この二つのバランスを考えながら、自分にとって最適な一本を見つけることが、ストレスフリーなリップメイクへの近道です。
歯紅になりにくい口紅の選び方のコツ