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2025年11月
  • 子供が口の中を噛んで白い…親がすべきこと、してはいけないこと

    知識

    元気いっぱいの子供は、食事中や遊んでいる最中に、うっかり自分の頬や唇、舌を噛んでしまうことがよくあります。泣き出した子供の口の中を覗いてみると、噛んだ部分が白くなっていて、心配になる親御さんも多いでしょう。子供が口の中を噛んでしまった時、親としてどのように対処すればよいのか、そのポイントを知っておきましょう。まず、子供が痛がって泣いている場合は、優しく声をかけ、落ち着かせてあげることが第一です。「大丈夫だよ」「痛かったね」と共感し、安心させてあげましょう。出血がある場合は、清潔なガーゼやティッシュで、数分間、優しく圧迫して止血します。ほとんどの場合、口の中の出血はすぐに止まります。出血が止まり、子供が落ち着いたら、傷の状態を確認します。噛んだ部分が白っぽくなっているのは、前述の通り、傷が治る過程でできるフィブリンという「自然の絆創膏」なので、心配はいりません。親がすべき最も重要なことは、傷口が感染しないように「口腔内を清潔に保つ」ことです。食後は、必ずうがいをさせましょう。まだうがいが上手にできない小さな子の場合は、水やお茶を飲ませるだけでも効果があります。歯磨きは、傷口に歯ブラシが当たらないように、親が仕上げ磨きをしながら、優しく丁寧に行ってあげてください。食事は、傷口を刺激しないように、熱いもの、辛いもの、酸っぱいもの、硬いものは避けます。冷たいスープや、おかゆ、豆腐、ゼリー、プリンなど、喉越しの良い、柔らかいものがおすすめです。一方で、親が「してはいけないこと」もあります。それは、心配するあまり、過剰に傷口を触ったり、消毒液で消毒しようとしたりすることです。口の中の粘膜は再生能力が高く、唾液にも自浄作用があるため、通常は消毒の必要はありません。イソジンなどの刺激の強い消毒薬は、かえって粘膜を傷つけ、治りを遅らせてしまう可能性があります。また、白い膜を気にして、無理に剥がそうとするのも絶対にやめましょう。ほとんどの傷は、これらのケアをしていれば、数日から一週間程度で自然に治ります。しかし、痛みが非常に強く、食事や水分が全く摂れない、出血が止まらない、あるいは2週間以上経っても治らない、といった場合は、小児科または小児歯科を受診するようにしてください。