食事の後や、化粧室でふと鏡を見た瞬間、自分の歯に口紅がべったりと付いていることに気づく。その時のショックと焦りは、経験した人にしか分からないものです。特に、大切な人と会っている時や、仕事の会議中などは、一刻も早くなんとかしたいと思うでしょう。しかし、慌ててごしごし擦ったりすると、かえって汚れを広げてしまうこともあります。ここでは、外出先で歯紅に気づいた時に、スマートに、そしてきれいにリカバリーするための対処法をいくつかご紹介します。最も手軽で基本的な方法は、ティッシュペーパーやハンカチを使うことです。乾いたティッシュを指に巻きつけ、鏡を見ながら歯に付いた口紅を優しく拭き取ります。この時、強く擦るのではなく、汚れをそっとつまみ取るようなイメージで行うのがポイントです。ただし、この方法は口紅の色が薄く歯に残ってしまうことがあります。よりきれいに落としたいなら、ポーチに「綿棒」を数本忍ばせておくことをお勧めします。綿棒は、細かい部分の汚れをピンポイントで除去するのに最適なアイテムです。乾いた綿棒で拭うだけでもかなりきれいになりますが、もし可能であれば、綿棒の先に少しだけリップクリームやハンドクリームを付けてから拭うと、油性の汚れである口紅が浮き上がり、つるんと簡単に落とすことができます。リップクリームが手元にない場合は、綿棒を水で少し湿らせるだけでも効果があります。もし、周りに人がいてすぐに席を立てないような状況であれば、さりげなく口を閉じたまま、舌で歯の表面をそっと拭うという最終手段もあります。ただし、これは口紅を舐めとってしまうことになるので、あくまで緊急避難的な方法と考えましょう。一番良いのは、歯紅に気づいた時点で、落ち着いて「少し失礼します」と化粧室に立つことです。そして、これらの方法で対処した後は、念のため唇の状態もチェックし、必要であれば口紅を塗り直しましょう。備えあれば憂いなし。ポーチに綿棒とミニリップクリームを入れておくだけで、突然の歯紅パニックにも冷静に対応できるはずです。
外出先で歯紅に気づいた時の対処法